お茶のお稽古のススメ

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昨日は都合でお休みしたのですが、お茶のお稽古の予定でした。習っているといっても建築士のためのお茶の勉強会、という月一回のお稽古で、しかも都合で欠席も多く、上達に時間がかかっていますが、先生はいつもにこやかに教えてくださいます。

以前から、茶道や華道など、伝統芸能と言われているものには興味があったのですが、なんだか細かい決まりごとを覚えていくだけのイメージを持っていて、真似をすることに何か意味があるのか、真似て面白いのか疑問に思っていました。生徒募集を知って、お茶室の勉強にもなるし、長年の疑問を解決すべく、すぐに申し込みました。

今、習い始めて数ヶ月(つまり、たった数回)しか経っていませんが、それでも茶道を習うことに大きな意義を感じています。
それは、茶道の所作の根底に流れる精神や、日本の美意識の体得し伝承すること。
想像した以上に、茶道には、動作の流れだけでなく、道具の扱いだけを取ってみても、どこにセッティングして、手をどのように動かしてどこを持つのか、どの向きに持つのか、道具をどう清めるのか、それをどんな風に使うのか、その後どこに、どの向きに置くのか、等、一秒一秒全て決まりごとがあるのに驚きました。しかし、その所作ひとつひとつには、理由があるのです。一番大きな理由は、客を快くもてなすこと。客に道具や仕草を綺麗に見せる、客に失礼にあたらないようにする、客が気持ちよくお茶を飲めるようにする。また、大事なお道具を傷つけないように扱うこと。それらの為にはどんな所作をどういう手順でどういう姿勢でするのが良いのか、何百年の間研究され、研ぎ澄まされてきた結果、完成されてきた作法なのです。
客を思やったり、道具を大切にするための所作を真似して練習するうちに、意識していなくてもその精神が体得されていくとのではないでしょうか。

また、どういうものを美しいと感じるかは、ある程度は人類共通で本能的なことのように思いますが、このお道具は有名だ、とか、この仕草のほうが綺麗に見えるから、とお稽古を続けているうちに、日本では何が美しいとされてきたのかが、身について理解できるようになるのだと思うのです。

お稽古で身に付いたことは、日々の生活のうちに自然に出てくると思います。人を思いやる心をもった、品の良い仕草のできる大人の(?)女性を目指してお稽古つづけます!
通っている教室は主旨からも男性が多くて嬉しいのですが、いっそのこと、男女問わず日本の小学校の必須授業に茶道をとりれたらどうでしょう。いや、世界中で義務教育にとりいれたら世界が平和になるのでは?でも「汝の敵を愛せよ」という教えを持つキリスト教徒が、他国へ攻め入ったりするのだから、あまり効果はないのかな・・・。

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