アトリエ・ワン「街の使い方」展+アーキフォーラム

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昨日、KPOキリンプラザ大阪でやっている アトリエ・ワン「街の使い方」展 と、INAX大阪で行われた塚本由晴氏をゲストに迎えたアーキフォーラムへ行ってきました。

(ご存じない方へー若手建築家、塚本由晴氏と貝島桃代氏の率いるアトリエ・ワンは世界的にも注目されているユニットです。)展覧会の方は、「街の使い方」という題名だったからか、アトリエ・ワンの活動が総覧的に分かる構成になっていました。個人的にはマイクロパブリックスペースなどは実物も見れるような展示をして欲しかったですが、ボリューム的に無理なんでしょうね。ミニ・ハウスやハウス・アサマの原寸が分かる、蚊帳のような生地をかけたフレームが組んであり、そこを中心にパネルや映像が周囲に展開されているのが面白かったです。

フォーラムの方は、塚本氏と対等に議論できる人が居なかったのが残念でした。話の内容は、いつもどんな事考えてるか、とか最近どういうことに興味を持っているか、ということについて若干の映像を見ながらとりとめなく広がっていく感じでしたが、それはコーディネーター側からアトリエ・ワンの作品を見せずに話をして欲しいという要望があったからかもしれません。ランドスケープに関係する話なら、塚本氏が著書などで定義している「いろんなものの現れ方」という意味でのランドスケープを含め、、自由に話されたほうが面白かったように思います。

最近興味を持っているとおっしゃていた、enhanced (condensed) public space の話に興味をそそられました。人が主体的にかかわり、そこで行われる行為に巻き込まれてアクターとなれるようなpublic spaceがおもしろい空間ではないか、という話に同感です。今の東京では、都市空間というのは六本木ヒルズのような、高度な知識が蓄積されたものでないと作ってはいけないんじゃないか、という恐怖感を人々に与えていて、人は受身的になってしまい、その為、その空間を面白いと感じなくなってしまうのではないか、と。逆に、「屋台」という空間では、あまりにあっさりとした建築(?)物であるため、自分の行為がその空間に与える影響が大きく、そのなかでのアクターにならざるを得ない、そこに面白みを感じで、隣の人としゃべったりするような、主体的な行為をするのではないか、というような話をされていました。

皆が思わす、そうそうと頷く様な、感じていたことだと思いますが、それをきちんと言語化して分析・研究の対象とし、設計へとつなげていく、その力がすごいですね。

主体的にかかわれるから面白い、という話で思い出したのですが、先日発売されたpspとDS、私はTVのCMみただけなんですけど、DSの方に興味をそそられるんです。やっぱりペンを動かす、っていうとっても「手書き」感のある行為が、主体的にかかわっている気になるからではないかな、と思います。

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