清水みわ作品展ー織と刺繍ー

| コメント(0)

清水みわ作品展ポストカードギャラリー・ストラッセで開かれていた、清水みわ作品展ー織と刺繍ーを見てきました。

うちのお隣にお住まいの、S女史よりご案内いただいきました。清水みわさんはS女史の20年来のご友人だそうです。

展示されていたのは、色彩がすばらしいストール等の織、美しい刺繍がほどこされたバッグ類、ご本人が「平面」とよんでらした、鳥や花が刺繍されたタペストリーなどです。特に心惹かれたのが、マフラーぐらいの大きさから、毛布くらい大きなものまである、様々な「織」の作品です。

染料も独自のもので、縦糸にも、とても多くの色を何度も染めてあり、同じ布なのに、片方の端からもう片方の端へ、様々な色の組み合わせが現れて、表情が変わっていきます。発色も美しく、彼女の得意のするブルーは、日の光に当てると、まるで光に当たった湖の水面を覗き込んだ時に見えそうな色です。

作品を売っているとは思ってなかったので、最終日に行って、たくさん売れてしまった後だったのが悔やまれます。私もマフラーを一つ購入しました。

マフラー写真が悪くて色が綺麗に出ていないのですが、実物はもっと美しい色です。全て手織り、手染め、この美しさで16,000円はちょっと安すぎるのではないでしょうか。買う側としては、嬉しい限りですけど。

清水みわさんのお話を聞くと、日本では職人さんが食べていけなくて、いい糸や、いい道具がほとんど手に入らなくなってきているそうです。道具は、今作っている方が亡くなると後継者がいないので、今のうちに買い占めないと、っていう状況だそうです。こういうお話を聞くと、日本って、優れた技術者や職人がたくさんいるのに、保護もしないで廃れさせていくなんて、なんてもったいない事をしているんだろう、と思います。建築関係者がこういうと自分の首を絞めることにはなりますけど、使われもしないハコ物公共建築の建設費や維持費を、優れた職人への補助金にした方が、将来の日本の為にもいいのじゃないかな、と思ったりします。

清水みわさんは、これまで、織物で立体造形や、服飾など、いろいろな方面で作品を作ってこられたそうですが、これからは「平面」の方に力を入れていかれるということです。素人の私は、この美しい色のストール類をこれからはあまり作るつもりが無いと聞いて、非常に残念に思えてなりません。買おうかどうか迷ったストール、やっぱり買っておけばよかったかな。。

コメントする