堀江社長と周辺の人々(投稿)

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堀江社長の動きに関して、IT業界や、まして経済のことなど知識の無い私が、あれこれ論じるのはおこがましいけれど、素人だからこそ、多くの一般の人々と共通した感想を持っていると思うので書いてみます。

率直に言って、自分にとっては堀江社長の動きが、すごく分かりやすく、納得できます。逆に、周辺で批判的に、時には意図を矮小化して報道されている意見や記事に違和感を感じます。

ニッポン放送株の取得にしても、江川紹子さんのサイトに紹介されていたインタビューで

「新聞とかテレビを、我々は殺していくんですけど、自分たちが(新聞やテレビを)持ちながら殺していった方が、効率がいいかなと思って」 

と述べていることを、素直に行動に移しただけで、経営権を持ちたい→大株主になる→大量に株を取得する、というのは、時間外の取引に不満があるとしても、一応合法的だし、株をたくさん持っている人が経営に発言権が大きいという小学生並の知識で判断しても、非常に納得できます。

逆に、「何も相談がなかったやりかたに疑問」とか、「株価を上げて儲けようとしている」とか、「ハゲタカ」とか表現される記事のほうが疑問に思います。ましてや、堀江社長の出ている番組を放送しないなんて、情けないな、懐の小さい会社なんだな、と思います。相談があるないに限らず、株をたくさん持ってるものが強いのだから、たくさん買う、っていうのはそんなにおかしいのでしょうか。株式会社の基本的な仕組みを使っているだけなのに。だけど、そんな基本的な話では社会はなりたってないのだよ、という言葉が聞こえてきそうです。社会に出て働いていると、何度も聞く言葉です。それこそが、日本社会の(時には男社会の)良く分からない古い体質のように思うのです。球団が作れなかったのも、結局、古いおじさん達が、若造に好きなようにさせるか、社会っていうのはそんなんじゃないのだよ、という振る舞いをとったように見えるのです。その点、きちんと企業の財務評価などをして、馬主に招き入れた、競馬関係の組織(良く分かっていませんが)のほうが、とっても分かりやすく好感をもちます。

英語の勉強の為に、英字雑誌を読んでいたことがあるのですが、私のつたない語学力をもってしても、アメリカなどの政治の話は、非常に分かりやすい。記事の論旨の是非は別にしても、良く分かるし、述べられている政治家や経済界の動き自体も分かりやすい。「原則どおり、見えるまま」なことが多いと思い、社会が違うのだな、と思いました。翻って日本の政治や経済の記事は、なんだかよくわからない。書いてある文字や行動だけみてても、そのまま受け取れないことが多くて、その裏でどんな動きをしているとか、誰と誰の関係を考えると、こうだとか、原則論では分からないことだらけで、きっと私と同じように感じている人は、多いと思うんです。だから、政治に関心持つ人も少ないのでは無いでしょうか。堀江社長のように、やりたいことが分かりやすく、良くわからない既製社会のしがらみに関係なく行動する人が多くなると、見ていて分かりやすいし、面白い。これから社会がどうなるんだろ、と興味を持って見れるし、関連している企業に対しても親しみが持てます。

かといって、堀江社長を全面支持している訳ではありません。「人気のある情報だけ流す」というような報道に対する考え方には賛成できません。また、「世界一受けたい授業」という番組で、将来はほとんどの事がインターネットでできて、街にはお店も何もなくなって、人だけが残る、という話をされていましたが、それは、インターネット業界の希望であって、現実にはそうはならないと思います。例えば、本屋で立ち読みできるように、ネット上の本屋でも、要約が読めるよ、とか説明がありましたが、要約や、初めの数ページを画面で読むのと、本屋で本を手に持って、ぱらぱらと全体をめくる数秒間では、得られる情報が全く異なるものだと思います。欲しい情報が人によって様々なので、情報を得る方法も一つだけにはならないと思います。

田口ランディさんがブログで

一人の人間がどの程度の情報を処理できるか……は個人差があると思う。情報をどのように自分で取捨選択するかも、その能力には個人差があると思う。堀江さんが目指す社会では、今度は情報資本主義が横行し、情報処理能力のない人間は貧民化するような気がする。 情報貧民のスラムができて、情報を入手できない人間は飢える。そんな怖い想像をしてしまう。情報は感受性やコミュニケーション能力の高い人間ほど、多く入手する。それによって情報過多の状態になり、早い話しがまともな人ほど破滅する……ということもあるような気がする。

と恐れられていることも、現実には起こらないと思います。というのは、上記のような情報貧民を出すような状況では、拾われない情報が増えて、企業の出した情報の受け手が少なくなり、商品やサービスの売れ行きが伸びないことにつながるからです。堀江社長が言うように、すべてがインターネットで行われる、という社会になるには、今誰もが簡単にTVを見るような感覚で、インターネットで情報や物が人にいきわたるまで進化して、つまり、パソコンやブラウザを介してではなく、皆がTVや冷蔵庫を使うような感覚で、媒体を意識せずに利用する仕組みにならないと無理だと思います。その上で、必要な人には情報のコーディネーターやソムリエ(?)みたいな仕組みができるかもしれない。情報操作が嫌な人は、自分で情報処理をするでしょうけど、今だって、新聞やTVのような、誰かのフィルターを通した情報を一般の人は見ているのですから、形態は違っても、受け手に必要そうな情報をコーディネートして届けるメディアができてもおかしくないですよね。インターネット業界はそういう仕組みををめざしているのかもしれませんが、そうなったら、情報貧民は生まれないし、そうなったとしても、インターネット以外の情報入手方法が消えることはないと思います。

これから、素人の私達が政治や経済を楽しめるような社会がやってくるように期待を込めて、堀江社長の動きを見ていきたいです。

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コメント(3)

「A::log」のakiraと言います。はじめまして。
TBもさせていただきました。

「週刊!木村剛」からa::blogさんが紹介されており、自分のblogか?と勘違いし、親近感みたいなものが湧いたとこもあって、こちらへ伺ったと言う次第です。

この堀江さん騒動に関して、 私もfoliageさんにほほ同感です。

建築、デザイン、Artにも興味ありありですので、また見に来させていただきます。

akiraさん、はじめまして!TBとコメント、ありがとうございました!
ほんと、よく似たブログ名称ですね。私は結構安易につけたのですけど、なにか意味があってつけられましたか?
ゴーログさんに取り上げてもらってびっくり、恥ずかしいですけど、一読者ののブログをもちゃんと読んでもらってて、うれしいです。
それに、akiraさんにもエントリをかいていてだいて、自分の意見に関してコメントいただけるって、うれしいですね。
また、遊びに来てくださいね。私も遊びに行きます!

私も安易にですよ。
Akiraのblogだから、A::logって。ただ、Perlで使われる「::]を使ってつなだぐらいです。(笑)

これからもよおろしくお願いします。

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